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確かなずっしりの見応え。
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伝説の狙撃手と謳われた米軍兵士クリス・カイルの自叙伝を監督クリント・イーストウッド、主演俳優ブラッドリー・クーパーで映画化。

IMAX鑑賞。


イジメに遭っていたところを助けに入るほどの絆で結ばれていたはずの弟が次第にフェードアウトしていった点が釈然としないというか気になる。


あと戦場から妻への電話も不自然。
任務後か前にしようよ。そりゃ銃声爆音で途切れたら奥さん心配するわな。


本作の主人公クリス・カイルが幼少期から厳格な父親にすりこまれた「家族を守れ」は至極当然の教えだったが、青年を経て大人になって「大使館爆破事件」「911」のニュースを目の当たりにし愛国心に駆られる過程が性急に見えて唐突。
ちょっとだけ置いてけぼり感。

ただ、そこからの幸せな家庭生活と過酷な従軍の交互展開は息を飲むほどスリリング。

硬質な見応えに満ちている。


空撮、俯瞰、主観を織り交ぜて、たゆまぬ筆致で戦場の空気を伝え、
極限下に身を投じた男が神経をすり減らしていく様を丹念に描き出し、
英雄と持ち上げる周囲の心なさ(プロバガンダ思想も匂わせる)、
帰還後も晴れることのない傷んだ心に淡々と寄り添う監督クリント・イーストウッドの構成力が鮮やか。

戦争ものにありがちな”アメリカ万歳!”とは一線を画す冷静さが素晴らしい。


出色なのは、敵側のライバル、ムスタファ(サミー・シェイク)との狙撃対決。
マカロニ・ウエスタンを想起させる砂埃ならぬ砂嵐で緊迫感を演出。
相手にも守るべき存在があるとさらりと提示。


主演のブラッドリー・クーパーが体重を増加し、深みのある眼差しで心労と不屈を表現。

ハンサムなだけじゃないんやで!


屈強な体格は守り抜く覚悟を担うためだろうか。

スコープ越しに警戒に目を光らせ、自分を見つめ、危険を排除し、自分を失ってゆく・・・。

すべてを背負ってライフルを構える姿に観ている方も疲弊。


命を賭した体験を繰り返して張り詰めた精神が妻と愛する子供との触れ合い、帰還兵との交流のおかげで少しづつほぐれてゆく。だが長くは続かず悲しみが待っていた・・・

はぁ。


クリス・カイルの’守り抜く’という強い使命感が招いてしまった治ることのない深い傷を通して、「守る」意味とは何だろうと問いかける質の高い人間ドラマを無音で流れるエンドクレジットを見つめながら噛みしめる。

噛みしめていたいのに、七割の観客が席を立ってしまったよ・・・。

サイレンスから滲み出る深い余韻を味わおうよ・・・。


無関心を打ち砕かないと。



原題:American Sniper

監督:クリント・イーストウッド

出演:ブラッドリー・クーパー、
   シエナ・ミラー、
   サミー・シェイク 他

上映時間:132分





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原作を、


415050427Xアメリカン・スナイパー (ハヤカワ文庫 NF 427)
クリス・カイル スコット・マキューエン ジム・デフェリス 田口俊樹・他
早川書房 2015-02-20

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