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この世に人間がいるかぎり追悼に終わりは無い。
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天童荒太による直木賞受賞作を映画化。>第140回(2008)

監督は堤幸彦。>『包帯クラブ』(2007)に続いて二度目のコラボ


死者を悼みながら歩いている青年の旅路を描く物語。


各地で起きた死の現場を訪れて悼む行為を重ねている坂築静人(演:高良健吾)。
夫を殺した罪で服役していた奈儀倖世(演:石田ゆり子)。

二人の行動をメインに、倖世に憑いている甲水朔也(演:井浦新)をはじめ、遺族の方々、そして静人の家族のサイドストーリーを織り込みながら展開してゆく。


沼田直紀のイジメの描写は不要に見えた。

親の嘆きだけで十分に不条理が伝わる。


闘病中の女性達、蒔野抗太郎の部下、大後寿々花らが放置に過ぎて気になる。せめてその後の変化を希望を交えて提示してほしかった。


石田ゆり子が罪を抱える苦しみを深みのある色香を纏って存在。
手を伸ばして救いを求めながらも自分の足で立つ芯の強さをまるで母性のように体現。


大竹しのぶも良かった。
いつもの生命力溢れるアクの強さを抑えて、ただ切々と息子を思う母親を画面に焼き付けていてたしかな印象を残していた。


アスファルトに撒かれたビールの染みを血痕と思って膝をつく静人の姿は偽善なのかそれとも。


映画では、問いかけを投げるだけで答えを出さない。

日々の生活に悲しみが埋まってしまうことに我慢ならずバックパックを背負って追悼に溢れる世の中を見つめて歩いて歩いて歩き通す静人の行為を見守るのみ。


坂を築いて静かな人となる彼の未来に日が射すことを願うばかり。


倖世との出会いで発見した愛の深みによる心の変化を祈りたい・・・。


登場人物に多くを語らせず、表情でさえ最小限にとどめる演出。

キラーンと反射する刃物、庭から射し込む陽光、暗闇に映える白いシャツ・・・そういう光を場面ごとに作り出して人間の息吹の集積としての空気感を醸し出しており台詞を言わずとも心の声が聞こえた気がした。

夕陽の束の間の切なさに包まれる感じ。
と同時に、その先には明日がある心強さ。


悼む人がいるから命の終わりに安らぎを持てる。
そんなロマンチシズムというか人間の弱さを肯定する余韻が胸に広がる。


好きとか嫌いとかではなく咀嚼、噛み締めて忘れない映画。



監督:堤幸彦

出演:高良健吾、
   石田ゆり子、
   井浦新、
   麻生祐未、
   戸田恵子、
   山本裕典、
   大後寿々花
   貫地谷しほり、
   椎名桔平、
   平田満、大竹しのぶ 他

上映時間:138分


・・原作レビュー







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