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松田聖子の歌ではありません。
『崖の上のポニョ』（2008）以来となる宮崎駿の新作。
零戦の設計者、堀越二郎と作家の堀辰雄を融合した人物を主人公に、
1930年代の日本で飛行機作りに情熱をかけた青年の姿を描く。
4分間の予告編で『余韻植え付け』、
一部劇場で本編終了後に予告編を流すという『席立ちぬ』。
＞この宣伝は・・・仏頂面になってしまうわ！
二郎の妹がアリエッティw
震災シーンが凄い。
まさしく大地の鳴動という迫力と恐怖。
主役の堀越二郎の声はアニメ監督の庵野秀明氏。
庵野さんとスタジオカラーのスタッフが今作に参加している為、
『シン・エヴァンゲリオン 劇場版:||』が遅延したという。
けしからん！
二郎のシュッと端整な顔立ちと声が合っていないのだが次第に慣れてくると、
男気と実直な凛々しさが見えてきて素朴な男の魅力が伝わってくる。
そんな男を支える里見菜穂子を演じた瀧本美織が良かった。
声の儚さがたまらん。
カプローニ（野村萬斎）、本庄（西島秀俊）、黒川（西村雅彦）も良いね〜。
ジブリ映画で初めて実在の人物をモデルにした作品。
死も描かれているし、新鮮味があった。
大正から昭和、関東大震災、不景気、格差、そして戦争。
激動の時代を夢を原動力にして生き抜いた男の物語を空想の強さ、人生にファンタジーを必要とする重要性を添えて活写。
『耳をすませば』の成長後といった感じの世界感に荒井由実「ひこうき雲」がピッタリ。
飛ぶ事と、落ちる事は背中合わせ。
そういう矛盾の数々は人間が抱える宿命。
僕だって車椅子で雪の斜面を滑走路にして空へ羽ばたきたい。（え？
相反する物事を見つめて認めて胸に抱えて悲壮感を乗り越えて、
切ない人生だからって諦めないで生きるんダッ！
ある意味、レミゼと共通するテーマである気がする。
零戦が戦争に使われてしまった悲しみを象徴する残骸の場面が印象的。
"好奇心"であり"命"でもある"風"の表現が清々しくて好き。
登場する人物達の歩いているシーンが多くて生命を感じた。
余韻を残しつつも、
キレイに締めを迎えない尻切れとんぼな結末も含めて、
ロマンとロマンチストと正当化に溢れた作品。
監督、宮崎駿の人生が透けて見えるよう。
夢を持ち続ける為にもずっとずっと平和で。
監督：宮崎駿
声：庵野秀明、瀧本美織、
志田未来、
西島秀俊、
西村雅彦、
風間杜夫、大竹しのぶ、竹下景子、
野村萬斎、國村隼 ほか
上映時間：126分
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コメント
コメント一覧 (10)
段々と慣れてくると、朴訥とした感じが良い気がしてきましたね♪
お話的には悲しいけれど、
最後が夢のシーンで終わったのは良かったと思います。
戦時中にはなかったモノが現代には溢れていますが、逆に平和になったからこそ失われたモノもたくさんある。
この映画を見ていると、そんな大切なモノをたくさん発見できたような気がしましたよ。
リアルとファンタジーの融合っぷりが宮崎監督ならではという感じだったと思いました。
ほんと夢のシーンが印象深いですね！
＞にゃむばななさん
行間のような余韻がいっぱい。
さすがの宮崎駿御大！
＞たいむさん
すべてに愛を感じましたね。
飛行シーンの素晴らしさ、関東大震災での膨大な群集シーン、映像には圧倒されました。
宮崎作品の今までの集大成という面もあり面白く見ました。
庵野監督の声はうまくはないですが、キャラクターに合っていてなかなか良かったです。
ネットでは割と評判が悪い様ですが、わからないでもないです。
時代背景や主人公らの状況に関して予備知識がないとわかりにくい、といった点は不親切かも。
以下のサイトはそのあたりをうまくまとめています。
http://hayao-ghibli.seesaa.net/article/366784080.html
宮崎監督にはぜひお元気で次回作も撮って欲しいです。
70にしてこの新鮮味はスゴいですね。
是非とも、もう数本届けてほしいと思います。
参考サイトありがとうございます！
実在の人物の半生、効果音は人声、大人のロマンチックさ多用と、自分もかなり新鮮味を感じた部分が多かったです。
戦時中の過酷さや当時の人々の生活などはそれこそ映像や写真といった資料での情報が主ですけど、本作では当時の辛い状況の中でも若者達の生きる事へ前向きさというかバイタリティみたいなのが凄く溢れていたのが伝わって来ましたね。
息吹が伝わってくる良作でしたね。
空気感が良い〜
ような作品だったでしょうね。
楽しみながら描いている姿が目に浮かびます。
今まででいちばん嬉々としていた現場な気がしますね！