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インドのスラム街で育った青年の半生をクイズとともに描く。
日本では，みのもんたの司会で有名な「クイズ$ミリオネア」は，
もともと「Who Wants to Be a Millionaire?」のタイトルのイギリスの番組。
世界中で司会者を変えて放送されているんですね。
そのインド版に出場した青年ジャマールは，
次々と問題を正解していく。
あと1問でクリア！
のところで，不正を疑われ警察に連行されてしまう。
司会者，感じワルッ！
警察は，悪事を取り締まろうよ。
出演者，なんで英語しゃべるの？
クイズと人生の交錯が冗長で，疾走感は薄い。
半生とクイズのパートを分けて，二部構成にしてもよかったような。
解答が分かる場面は，フラッシュバックで挿入。
あと，ジャマールが育っていく中で，
厳しさだけじゃなく，優しさ善意にも触れたはず。
その周りの視点もあれば，
ホッと安らぐ休みになってドラマに厚みが出たと思う。
以上のツッコミは，目くじら立てるほどではなく，
ほんの些細なことのように思わせ気にさせない。
「力」に向かう兄サリーム，
機転が利く知恵者の弟ジャマール，
背景を描かずとも環境から伝わる小女ラティカ。
彼ら三人，三銃士を軸としたドラマが，
起伏にあふれ，感情豊かであるから，物語を素直に応援できた。
とくに黒木メイサ似のラティカとのラブストーリーが秀逸。
ファイナルクエスチョンのテレフォンにハラハラ。
やっと向かい合えたラストに感動の涙！！
喜びを爆発させるダンスが素晴らしい〜！！＼(^O^)／
兄弟の成長とともに，
インドの町並み変化を映し，
過酷な環境のスラムを興味本位に写さず，
生活としてとらえた目線が好印象。
優しい視点は，ダニー・ボイル監督作品「ミリオンズ」の進化版。
そして，なによりも，
人生をクイズに例える新鮮な設定が面白い。
日常の風景は，知識の宝庫なんだな。
どんな小さな物事にも気を留めさえすれば。
あぁ，ミリオネアに出てぇ〜。
みのさん，僕を呼んで！（爆
視聴者が9000万って物凄いな。
貧困，宗教対立などのインドの実状をさらりと描き，
社会派の側面を際立たせながら，
エネルギーに溢れた前向きなサクセスストーリーとして，
嫌味なく突っ走った構成が巧い。
まるで，暴力を抜いた「シティ・オブ・ゴッド」。
第81回アカデミー賞で8部門を受賞した先入観を抜いても，
しっかりと心に残る秀作だった。
今作がインドのみならず，
世界中の子供と若者に，夢と希望を与えるものになればいいな。
インドに興味を持たれたら，こちらも是非。＞「ガンジー」
原題：Slumdog Millionaire
監督：ダニー・ボイル
出演：デーヴ・パテール，
アーユッシュ・マヘーシュ・ケーデカール，
フリーダ・ピントー，
マドゥル・ミッタル，
アニル・カプール 他
上映時間：120分
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コメント
コメント一覧 (16)
でもこれがアカデミー効果、というよりは『おくりびと』効果の余波かも知れませんが、多くの方に見てもらえること自体が映画ファンとしては嬉しい限りです。
悲惨な現実を描きながらも、希望と勇気があふれてましたね。他のダニー・ボーイ監督の作品も観てみようと思います。
ＴＢありがとうございます。
ＳｅｅｓａａブログからlivedoorブログへのTB設定が
できないようですのでコメントにて失礼します。
良い映画でしたね。
すれることなくまっすぐに育ったジャマールに好感を
感じました。
そうですね。
「映画っていいもんだ」と思う人が続出して，
映画館が平日でもにぎわってほしい〜。
＞HIROMIさん
ダニー・ボイル作品は意外と外れがありません。
ぜひぜひ！
＞はくじさん
本当ですね。
あの二人，末永く幸せになってほしい！
あたしも「シティ・オブ・ゴッド」を思い出しました。
アヨディヤ事件の場面は結構暴力的だったですよね。
警察官、もっと悪を取り締まってもらいたいとこですが、ジャマールがムスリムである、ということも要素の一つだろうな・・と考えてしまいました。
でもみんなつい応援したくなっちゃいますよね、街頭TV。
根深いものがあるんでしょうね・・・。
街頭テレビで応援していた人たちの希望，
ジャマールにエール！＼(^O^)／
私もコレ観ましたッ！
オスカー8部門受賞となると、期待もかなり大でしたよねぇ。
個人的には、作品のテンポも結構よろしかったと思いますよ〜？でも半生とクイズのパートを分けて，二部構成にするというやり方もありますな！
人々に希望を与えるイイ映画でしたよね★
前向きなラストが良かったですね！
観終わって元気になる映画って好きやわぁ。(^O^)
確かに突っ込みどころがあったにも関わらず気にするほどではありませんでしたね。
「ミリオンズ」は未見なので今度観てみようと思います♪
「ミリオンズ」も良作ですよ〜。
イギリス版「スラムドッグ」です。w
おすすめ！！
インドは英国の植民地でしたしね、そこに突っ込みはなかったかな？canを「カン」って発音しているように聞こえましたし、時々ヒンズー語？も交じっていたような？
やっと公開でしたが、納得のいく素敵な作品でした！
そういえば・・・。
英語でも不思議は無かったですね。＾＾；
元気の出る秀作でした！ ♪
もともとミリオネアみたいなクイズが好きなのもあって、回答のバックグラウンドを見せてくれる流れはとても興味深かったです。
ぼくもクイズ番組好きなので，
かなり燃えました！！＾＾
クイズ番組ってそれなりの知識を持ち合わせていないと優勝とか無理だと思っていましたが、本作を観たらなんかそういう先入観みたいなものを見事に壊してくれた気がしますね〜。
『天才じゃなくてもいい』っていうジャマールの言葉が妙に説得力のあるものだったので、自分でもミリオネアいけるんじゃないかと思いましたｗ
・・・それでもかなり記憶力ないと無理ですけど・・・
かなり勇気づけられる言葉でしたね！
それに押されて，
クイズ番組がもっと好きになりました。
玉砕覚悟で出たい！！＾＾；